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磯崎 敏邦; 柴田 勝之; 鈴木 三郎*; 植田 脩三; 栗原 良一
Transactions of the 11th Int. Conf. on Structural Mechanics in Reactor Technology, Vol. SDO, p.401 - 412, 1991/08
この論文は原研が1975年から1990年まで実施してきた配管信頼性実証試験の概要について述べてある。この試験の目的は、(1)軽水炉配管の寿命期間中の健全性、(2)軽水炉配管に不安定破壊の発生しないこと、(3)想定配管破断事故に対する防護設備の有効性を実証する、ことである。そのため上記目的に対応して、(a)配管疲労試験、(b)配管不安定破壊試験、(c)配管破断試験、を実施した。(1)配管疲労試験の結果、初期き裂つき配管にくり返し曲げ荷重を作用させても、き裂は貫通せず炉寿命中健全性は保持されることが分かった。(2)配管不安定破壊試験の1つとして、き裂つき4点曲げ試験と貫通き裂つき配管からの冷却材漏洩率試験を実施した。4点曲げによって配管が破断するき裂角度よりも、漏洩検知可能なき裂角度の方が大であれば、配管破断以前に漏洩検知可能となり破断前漏洩が成立する。配管系統別に成立範囲を求めた結果、BWR給水系配管・再循環系配管およびPWR hot leg配管では、口径4インチ以上ならば破断前漏洩が成立することが分かった。